Time to say goodbye to 『スペリング・ビー』
『スペリング・ビー』、観にいらして下さった皆さま、
行けないけどがんばって!と応援メッセージ下さった皆さま、
本当にありがとうございました。
3月11日の夜、千秋楽の幕が無事下りました。
翌12日は諸々の残務整理や、放ったらかしにしてた家事を片づけるのに、
丸一日かかってしまって、、、
今ようやく、ちょっとばかり振り返ってみてます。
ものすごーく長いので(笑)、
夜にでも、グラス片手にお読み下さいマセ。
今回歌唱指導で入っていた安部ちゃんに、
「がらん、『スペリング・ビー』好きでしょ?オーディション受けない?」
と一通のメールを頂いたのが、
この素敵なカンパニーに出逢えたきっかけでした。
演出の奥山くんも、共演の面々も、私にとっては皆さんがはじめましてで、
最初の歌稽古の日は、どことなくみんなぎこちなかった。
決して簡単ではない譜面と、
役者の裁量で如何様にも変幻する余白を備えた脚本を前に、
うー、こりゃタイヘンかも!完成形が想像つかない!
と、ちょっとばかし怯んだものの、
奥山くんの頭の中にはすでに稽古始めの段階で、
ステージングの構想もバッチリできていたんですね^^
立ち稽古に入ってからの、演出の的確な指示は見事でした。
奥山くんも、制作補佐の鎌野さんも、
演出助手として尽力してくれたサキちゃん、アブー君も、
翻訳・訳詞の舟川さんも、
驚くべきことにみんな20代。
音楽監督も、バンドメンバーも、
照明・音響・美術・衣裳・小道具のプランナー&オペレーターも、
カメラマンも、制作チームも、
ほとんどのスタッフが、
20代~30代前半の若い世代。
これ、本当にスゴイことだと思います。
私が20代の頃、やりたくてもできなかったことを、
彼らが今、実現させている姿を目の当たりにして、
心から尊敬すると同時に、
日本のミュージカルは確実に前に進んでいるんだ!と、
強く実感できたことが、何よりうれしいです。
稽古開始から千秋楽まで2ヶ月弱という短い期間でしたが、
才能溢れる素敵なみんなから、沢山刺激を受けました!
すでに出来上がっていた脚本と音楽があったから、
この短い期間で、お客様にお見せできるところまで持って行けたと思いますが、
この作品は特に、観客との絡みがとても重要なので、
初日が開いて、実際に観客参加者を迎え入れてからの発見が、
本当に多かった。
10ステージ終えてみて、
今回をトライアウトとして、ここからさらにブラッシュアップさせていきたい!
という想いがとても強いですが、
上演権とランニングコストの問題で、現状ではここまでが精一杯みたい。。。
ゲネプロを観てくれた、私のとても信頼している脚本・作詞家Aさんが、
「良かったよ!」という嬉しい感想とともに、
「アメリカ的な作品だね」と言っていました。
偶然にも、やはり私がとても信頼している演出家Oさんが本番を観て、
同じことをおっしゃった。
作品を一から創る立場の人だからこその着眼点で、
さすがだなぁ!と私は思ったのですが、
日本人的に考えて、日本人が好むような結末にするならば、
バーフェイは、オリーブにチャンピオンを譲るためにわざと間違える、
もしくは、最終的にバーフェイが勝つにしても、一回はわざと間違えて、
何度か二人の決戦が繰り返される、
となるんだろうけど、
これはやっぱりアメリカンミュージカルなんだね。と。
確かに、私たち日本人は、
勝ち負けや優劣をはっきりさせない教育を受けてきた気がするし、
日本産の、特にオリジナルミュージカルを観てると、
観客の共感と涙を誘うために、脚本が往々にして、
他人のために自分を犠牲にしたり、みんな一緒(同志)だね、というところに
カタルシスを持ってくるような傾向にあるような気がします。
どっちが優れている。ということは多分ないし、
これは好みの問題だと思いますが、
私は『スペリング・ビー』の結末が好き。
チャンピオンと、準優勝者との間にある、決定的な陽と陰。
でも、ちゃんと陰にも光を当てている。
私、エピローグで各キャラクターがその後の人生を語る、
あの一言一言に、
本読みの最初の段階からかなり心動かされてまして、
それに音楽が重なったらもう・・・!(*T T*)
本当に、あたたかな、そして良くできた脚本・音楽だなぁ!と、
今思い起こしても、心からそう思います。
ラストのオリーブのモノローグに、
フルートの旋律が優しく寄り添ってくるあの瞬間が、
ロナとしても、伽藍としても、最高潮の感動ポイントでした(#^.^#)
『スペリング・ビー』のような素敵な作品に、
志の高い仲間と一緒に取り組めるチャンスが、
再び訪れるといいなぁ!と思いつつ、そろそろ筆をおきますね(笑)
最後にもう一度、
シアターブラッツに足を運んで下さった皆さまと、
共に『スペリング・ビー』の世界を生きた愛するカンパニーに、
心からの感謝を!
ちょうど千秋楽が大震災から一年目の日でした。
これからも、自分にできること、今すべきことを、
まっすぐに見つめて、歩みを進めていきたいです。
行けないけどがんばって!と応援メッセージ下さった皆さま、
本当にありがとうございました。
3月11日の夜、千秋楽の幕が無事下りました。
翌12日は諸々の残務整理や、放ったらかしにしてた家事を片づけるのに、
丸一日かかってしまって、、、
今ようやく、ちょっとばかり振り返ってみてます。
ものすごーく長いので(笑)、
夜にでも、グラス片手にお読み下さいマセ。
今回歌唱指導で入っていた安部ちゃんに、
「がらん、『スペリング・ビー』好きでしょ?オーディション受けない?」
と一通のメールを頂いたのが、
この素敵なカンパニーに出逢えたきっかけでした。
演出の奥山くんも、共演の面々も、私にとっては皆さんがはじめましてで、
最初の歌稽古の日は、どことなくみんなぎこちなかった。
決して簡単ではない譜面と、
役者の裁量で如何様にも変幻する余白を備えた脚本を前に、
うー、こりゃタイヘンかも!完成形が想像つかない!
と、ちょっとばかし怯んだものの、
奥山くんの頭の中にはすでに稽古始めの段階で、
ステージングの構想もバッチリできていたんですね^^
立ち稽古に入ってからの、演出の的確な指示は見事でした。
奥山くんも、制作補佐の鎌野さんも、
演出助手として尽力してくれたサキちゃん、アブー君も、
翻訳・訳詞の舟川さんも、
驚くべきことにみんな20代。
音楽監督も、バンドメンバーも、
照明・音響・美術・衣裳・小道具のプランナー&オペレーターも、
カメラマンも、制作チームも、
ほとんどのスタッフが、
20代~30代前半の若い世代。
これ、本当にスゴイことだと思います。
私が20代の頃、やりたくてもできなかったことを、
彼らが今、実現させている姿を目の当たりにして、
心から尊敬すると同時に、
日本のミュージカルは確実に前に進んでいるんだ!と、
強く実感できたことが、何よりうれしいです。
稽古開始から千秋楽まで2ヶ月弱という短い期間でしたが、
才能溢れる素敵なみんなから、沢山刺激を受けました!
すでに出来上がっていた脚本と音楽があったから、
この短い期間で、お客様にお見せできるところまで持って行けたと思いますが、
この作品は特に、観客との絡みがとても重要なので、
初日が開いて、実際に観客参加者を迎え入れてからの発見が、
本当に多かった。
10ステージ終えてみて、
今回をトライアウトとして、ここからさらにブラッシュアップさせていきたい!
という想いがとても強いですが、
上演権とランニングコストの問題で、現状ではここまでが精一杯みたい。。。
ゲネプロを観てくれた、私のとても信頼している脚本・作詞家Aさんが、
「良かったよ!」という嬉しい感想とともに、
「アメリカ的な作品だね」と言っていました。
偶然にも、やはり私がとても信頼している演出家Oさんが本番を観て、
同じことをおっしゃった。
作品を一から創る立場の人だからこその着眼点で、
さすがだなぁ!と私は思ったのですが、
日本人的に考えて、日本人が好むような結末にするならば、
バーフェイは、オリーブにチャンピオンを譲るためにわざと間違える、
もしくは、最終的にバーフェイが勝つにしても、一回はわざと間違えて、
何度か二人の決戦が繰り返される、
となるんだろうけど、
これはやっぱりアメリカンミュージカルなんだね。と。
確かに、私たち日本人は、
勝ち負けや優劣をはっきりさせない教育を受けてきた気がするし、
日本産の、特にオリジナルミュージカルを観てると、
観客の共感と涙を誘うために、脚本が往々にして、
他人のために自分を犠牲にしたり、みんな一緒(同志)だね、というところに
カタルシスを持ってくるような傾向にあるような気がします。
どっちが優れている。ということは多分ないし、
これは好みの問題だと思いますが、
私は『スペリング・ビー』の結末が好き。
チャンピオンと、準優勝者との間にある、決定的な陽と陰。
でも、ちゃんと陰にも光を当てている。
私、エピローグで各キャラクターがその後の人生を語る、
あの一言一言に、
本読みの最初の段階からかなり心動かされてまして、
それに音楽が重なったらもう・・・!(*T T*)
本当に、あたたかな、そして良くできた脚本・音楽だなぁ!と、
今思い起こしても、心からそう思います。
ラストのオリーブのモノローグに、
フルートの旋律が優しく寄り添ってくるあの瞬間が、
ロナとしても、伽藍としても、最高潮の感動ポイントでした(#^.^#)
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ちょうど千秋楽が大震災から一年目の日でした。
これからも、自分にできること、今すべきことを、
まっすぐに見つめて、歩みを進めていきたいです。
by garanlin
| 2012-03-13 08:39
| 稽古場&舞台裏
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